健診で守るライフプラン生活習慣病は悪化すると生活に制限が生じてしまいます。ライフプランを守るためにも、健診で生活習慣病の予防と早期治療を行うことが大事です。

1年に1回、健診を受診する

  • 健診・人間ドックは自分の体の状態を確認し、症状を感じない段階で病気の早期発見を行うためのものです。1年に1回は必ず受診し、健康状態をチェックしてください。
  • もし、何らかの体の異常を感じている場合は、健診を待たずに早期にかかりつけ医などを受診して、症状を相談してください。
  • 在職中の方は会社の健康診断を受けますが、扶養家族、任意継続被保険者、特例退職被保険者の方はご自身で健診の受診を申し込まないと受けることができません。健康が維持されていることを確認するためにも、1年に1回は健診を必ず受けるようにしましょう。
  • 健診には年代ごとに目的があります。若くて健康だからこそ、隠れている病気がないか、病気の前触れがないかを健診で確認してください。ご自身のライフプランを守るためにも必ず受診をお願いします。

年代ごとの健診の目的

20~30歳代
自分の体と健康を意識する
健診を自分の体を意識する機会として活用しましょう。今健康であることに安心せずに、健診を通して生活習慣を見直し、将来の病気のリスクに備えることが重要です。
40歳代
病気のリスクを少しでも減らす
肥満の人も増え、そろそろ生活習慣病の危険が出始めます。症状を自覚するほど悪化する前に、生活習慣を変えて病気のリスクを少しでも減らしましょう。
50歳代
現状を知り早期発見に活用する
体のあちこちで病気のリスクが高まり、健康状態の個人差が大きくなる年代です。健診で自分の体の現状を知り、病気の早期発見のために活用することが大事です。
60歳代以降
持病の悪化を防ぎ健康を維持する
多くの人が持病をもつようになります。持病の悪化を防ぐとともに、健診で全身の状態を確認して、持病以外の病気が隠れていないかを調べることが必要です。

生活習慣病の発症と症状の進行を予防する

  • 高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病は、一度かかると原則として生涯にわたって薬を服用するなどの治療が必要となります。
  • 生涯の治療費で考えると大きな負担となり、病状が悪化すると生活にも制限が加わるため、ライフプランにも大きな影響があります。
  • 健康的な生活を続けることで生活習慣病の発症を予防し、たとえ発症したとしてもできるだけ悪化させないことが重要です。

生活習慣病予防の基本

①適正体重を維持する
肥満は多くの生活習慣病の原因となります。適正体重を維持することが生活習慣病の予防では一番大切です。
②野菜を食べる量を増やす
野菜はビタミンやミネラル、食物繊維を多く含み、多く食べる人は脳卒中や心臓病、がんにかかる確率が低くなります。
③塩分は控えめにする
塩分の摂り過ぎは高血圧の原因となり、やがては心臓病や脳卒中につながります。1日の塩分摂取量の目標である8gに少しでも近づけてください。
④運動を習慣にする
ウォーキングなどの有酸素運動は肥満の予防につながります。1日最低8,000歩を目指して歩くようにしましょう。
⑤十分な睡眠をとる
日本人は世界的に見ても睡眠時間が短いとされています。睡眠不足は免疫力を低下させるだけでなく、肥満になりやすいことがわかっています。
⑥禁煙する
喫煙は動脈硬化を促進し、がんなど多くの生活習慣病の原因となります。すぐに禁煙に取り組んでください。
⑦飲酒は適量にする
お酒の飲み過ぎは肝臓を痛めるだけでなく、食道がんや乳がんを発症しやすくなります。飲酒は適量とされるビール中ビン1本、日本酒1合程度にとどめてください。
⑧歯周病の悪化を防ぐ
成人が歯を失う原因で最も多いのは歯周病です。歯周病は悪化すると歯を失うだけでなく、糖尿病を悪化させるなど全身の健康に悪影響があります。
  • 40歳以上で健診の結果から生活習慣病のリスクが高いと判定された方には、特定保健指導を行って生活習慣病にならないように支援します。対象になった場合には必ず受けてください。

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